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Film4.「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」

  • 執筆者の写真: セトダイスケ
    セトダイスケ
  • 2018年3月17日
  • 読了時間: 4分

映画上映時間119分

製作国イタリア

初公開年月2017/05/20

映倫PG12

監督:ガブリエーレ・マイネッティ

製作:ガブリエーレ・マイネッティ

製作総指揮:ヤコポ・サラチェーニ

脚本:ニコラ・グアリャノーネメノッティ

出演クラウディオ・サンタマリア

   ルカ・マリネッリ

   イレニア・パストレッリ











<あらすじ>

舞台は、テロの脅威に晒される現代のローマ郊外。AV鑑賞を唯一の趣味とする孤独な町のゴロツキ、エンツォはふとしたきっかけで超人的なパワーを得てしまう。世話になっていた“オヤジ”を闇取引の最中に殺され、遺された娘アレッシアの面倒を見る羽目になったことから、彼女を守るために正義に目覚めていくことになる。アレッシアはアニメ「鋼鉄ジーグ」のDVDを片時も離さない熱狂的なファン。怪力を得たエンツォを、アニメの主人公 司馬宙(シバヒロシ)と同一視して慕う。そんな二人の前に、悪の組織のリーダー ジンガロが立ち塞がる…。


おすすめ度★★★★☆




<感想>

前回、前々回とカルト級のB級映画という見る人を選ぶ(またの名を、映画リテラシーを問う)作品が続いてしまいましたので、今回は誰でも見やすい映画をチョイスしてみました。その名も


皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ


というイタリアの映画です。

日本語としてこ慣れてないタイトルですがw、原題はこれ↓

LO CHIAMAVANO JEEG ROBOT 皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」


そう、原題に日本語が入ってるんですね。

そもそも鋼鉄ジーグとは永井豪原作、ダイナミックプロ制作で昭和50年に放送されていた合体ロボットアニメ。それが、当時イタリアでもえらい人気があったみたいで、好きすぎた ガブリエーレ・マイネッティ 監督がそれにオマージュをささげる形で今作を製作したというわけです。鋼鉄ジーグ自体を私は世代的に全然知らなかったですが;;、こんな感じ↓↓↓


ダンダダダダン ダンダダン♪

ダンダダダダン ダンダダン♪ よっ!水木一郎兄貴!


味方とは思えないロボのビジュアルといい、敵が邪魔な国家 邪魔大国(じゃまたいこく)が放つハニワ幻人というおもしろ設定。マジンガーZやゲッターロボと比べてまるで馴染みのないロボアニメです(失礼!)。



作中でもこのアニメがたびたび登場。

主人公エンツォが出会い、恋する女性アレッシアは鋼鉄ジーグの世界を現実のもの思い込んでおり、肌身離さずポータブルDVDでアニメを見ています。しかも、超人パワーを手に入れたエンツォに対して


「あなた鋼鉄ジーグみたい! あなたは司馬 宙(しばひろし) よ」


と銘銘。えっ!鋼鉄ジーグってロボットなのでは!?という思いはよそに、エンツォは 司馬宙を受け入れ正義感に目覚めていくのでしたダンダダダダン。っていう感じ。


しかし、一見ばかばかしく見える設定ですが、映画自体はクライムムービーのような薄暗い雰囲気。ギャング同士の抗争、ヴァイオレンスな表現、孤独なおじさんのロマンスなど、MARVELヒーローのような華やかな活劇とは対照的な作りです。失礼ながら、主人公のエンツォも全くヒーローとしての華を持ち合わせていなくw、正直ポルノ好きの小汚いおっさんです。ナニをするわけでもなく、テレビを見るかのように飯食いながらポルノ見てます。かつて、こんなポルノを愛したヒーローはいたでしょうかw!なかなかのてだれです。敵対するギャングのリーダーのジンガロも個性的で、冷酷非道でありながら潔癖でナルシスト、仲間に裏切られたり、事務所の壁に落書きされたりと妙に憎めないキャラとなってます。鋼鉄ジーグ要素がなければ普通のクライムムービーとして成立しそうな、そんなギャップがステキな作品となっております。


まぁ、このご時世にパワーの手に入れ方がドラム缶に入った謎の液体に触れてしまって(毒々モンスター方式)というのも他に何かなかったんかいなと思いますしw、最後の対決ももっと盛り上がってほしかったとか思うところはなくはないですが(ラストカットは最高)、ヒーロー映画、ロマンス映画としてとてもおもしろい、正統派ダークヒーローになってます。是非、パワーアップした続編見たいなー。


にしても、日本のアニメはすごいね。

近年でも日本の魔法使いアニメに影響を受けたスペイン映画「マジカル・ガール」が製作されたり(←これもヤバい)アメリカではマッハGO!GO!が今でも根強い人気があるって聞くし、日本のアニメが世界で愛されていると思うととても誇らしいですな。


また、公式ホームページで原作者の永井豪がコメントを寄せており

「ガンバレ、君は鋼鉄ジーグだ!」

とお墨付きをいただいております。監督からしたらこのコメントたまらんやろなー。


てな感じでダンダダダダン!今回は以上

 
 
 

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Bring it on!!

鑑賞したちょっと変な映画を紹介していきたいと思います。

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